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JAHIは、超高齢社会における健康寿命延伸とヘルスケア産業育成の実現を目指す、ヘルスケアに関する有識者、産業、関係者が集まった民間唯一の団体です。

野菜で健康推進を③分かりやすい野菜の表示の実現に向けて

野菜の機能表示問題を解決するには

――野菜の抗酸化力などを分析・比較できる状況があるのですから、もっと消費者に情報提供ができるといいですね。

丹羽:それが現状ではなかなか難しいので、今サンドボックス制度に提言し、変えていきたいと行動しています。2015年4月以前は、野菜売り場では明らか食品として表示することができました。一般的な栄養素の特徴や機能性(抗酸化作用など)を記載しても問題なかったのです。しかし、2015年4月の農産物の機能性表示ができたことから、人の治験等のエビデンス(証拠)がないと、機能性を表示することができなくなってしまいました。

――野菜などの生鮮食品は旬によっても栄養価が異なるくらいですから、成分が均一化されたサプリメント(カプセル・錠剤など)よりエビデンスを構築するのが難しいですよね。

丹羽:そうなんです。そこで野菜で健康推進部会などが問題提起を行ったところ、2018年3月に生鮮食品については一般的な特徴(特定成分の含有の有無や当該含有成分の一般的な機能性など)をPOPや広告に表示してもいいというルールが消費者庁から返答されました。これで少しは改善しましたが、日本人の健康を考えるならば「明らか食品として野菜の表示ができること」を我々は望んでいます。

――消費者のためにぜひ頑張っていただきたいと思います。この野菜で健康推進部会はどのようなメンバーで運営されているのですか?

丹羽:企業会員として、私が所属するデザイナーフーズ株式会社、株式会社シジーシージャパン、野菜で健康研究所株式会社、株式会社サラダコスモ、秋本食品株式会社、株式会社ベルグリーンワイズ、ロート製薬株式会社、松永種苗株式会社、東洋ライス株式会社が名を連ねています。個人会員も10人弱おりまして、その中には西村訓弘さん(三重大学副学長/地域戦略センター長)に入っていただき、顧問として部会の方向性をアドバイスしていただいています。

――どのくらいの頻度で集まっているのですか?

丹羽:毎月1回、部会を開催しています。当部会が発足したのが2016年10月で、2019年7月に31回目を数えました。毎回15人は集まり、部会員以外も企業から、省庁関係者も情報交換に参加されます。また名古屋支部もあり、毎月1回の支部会でかなり活発に活動しています。

――部会以外の活動はどうですか?

丹羽:イベントを年に1回、セミナーを年4回のペースで開催しています。最近では、名古屋・東京で「野菜で健康推進の現状と課題」というセミナーを実施し、30数人がご参加くださいました。我々の活動に対しての興味と理解が進んできているように感じています。現在、野菜で健康推進部会の賛助会員を募集中です。今後も、行政機関や業界団体をはじめ、農業生産者、流通・小売り、消費者へ向けて情報を発信していきたいと考えています。

――最後に一般の方に向けて、野菜の摂り方についてアドバイスをお願いします。特に野菜嫌いな人や外食が多い人などに向けて。

丹羽:野菜が嫌いというのは、美味しい野菜を食べたことがないからではないでしょうか。まずは美味しい野菜を知っていただきたいです。素材が良くないと、どんなに調理で工夫しても限界がありますから。ぜひ良いものを選ぶ目を養ってほしいと思います。外食については、近年の外食業界は野菜をより多く食べてもらう傾向になってきていますから、健康への投資だと思ってちょっとだけ多くお金を払って、サラダを付けたり、野菜を多く使用したメニューを選ぶこと、たとえば味噌汁をたっぷり野菜が入った豚汁に替えてもらったりしてみてください。また「ベジファースト」といって、食事の最初に野菜を食べるだけで急激な血糖値の上昇を抑え、生活習慣病の元とならないよう予防する、このような工夫をしながら、美味しい野菜をたくさん食べて健康を増進していただきたいです。

【聞き手・まとめ:田中留奈(伝わるメディカル)、企画・製作:株式会社リッチメディア】