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JAHIは、超高齢社会における健康寿命延伸とヘルスケア産業育成の実現を目指す、ヘルスケアに関する有識者、産業、関係者が集まった民間唯一の団体です。

100年人生を支える健康づくり④ 日本ヘルスケア協会の取り組み

仕事帰りに散歩でリフレッシュし、休日は農業に打ち込む日本ヘルスケア協会の今西信幸会長。ヘルスケアのエキスパートに健康観や予防法を聞く当連載の最終回では、日本ヘルスケア協会の取り組みについて詳しく伺います(全4回中4回目)。

人生100年時代の基盤づくりを目指す日本ヘルスケア協会

――前回は、「頭」に効く趣味と人との関わり方についてのお話を伺いました。最後に、日本ヘルスケア協会の取り組みについてお伺いできますでしょうか。

今西:一般財団法人日本ヘルスケア協会(略称;JAHI)の活動についてご理解いただくために、まず健康とは何か、そして日本が今後どういう健康政策を考えているかについて知っていただきたいです。現代日本において「健康」の意味とは何でしょうか? 世界保健機関(WHO)では、健康を「完全に肉体的、精神的および社会的に良い状態」と定義していますが、日本では必ずしも当てはまらないところがあります。

――えっ、そうなんですか?

今西:日本は超高齢化社会ですよね。歳を取れば誰でもどこか調子が悪くなります。WHOの定義のように「完全に」というわけにはいかないのです。多くの人が病気を抱えていたり、虚弱であったりする中で、健康寿命をいかに伸ばしていくかが大事です。加齢による目や鼻、耳、肩、腰など、体のあらゆる部分に起きてくる障害をどう予防するか。また、病気があったとしても、それを重症化させることなく、健康を増進するにはどうすべきか。日本はこのような観点で健康政策を考える必要があるのです。

――確かに、その方がより現実的ですね。

今西:というわけで日本の健康政策は、これまでの「生命寿命延伸医療政策」から「健康寿命延伸健康政策」へと大きく転換してきているのです。そして、その実現を支えるために「ヘルスケア産業」を育成するという方針が国から出されました。これを受け、関係省庁や地方自治体において様々なヘルスケア関連施策が検討され、民間企業や各団体においても多く事業が取り組まれました。しかし、なかなか順風満帆というわけにいかず、これらの健康寿命を延伸させる施策や事業、活動はほとんど実践できない状況にあります。また、新しい政策や事業を実現するためには、そのための新しい考え方や仕組みなどの環境整備が不可欠ですが、それもまだ整ったとは言えません。

――国レベルでの大きな健康政策の転換ですから、現場ではスムーズにいかない面もあるかもしれませんね。

今西:そこで、ヘルスケア産業界の意見を政策に反映し、そのような産業の振興・推進を支援する第三者機関の誕生が熱望されました。その声に応じ、2015年に日本ヘルスケア協会が発足しました。当協会はヘルスケアを推進する民間唯一の組織であり、「日本ヘルスケア産業協議会」のもとに17の部会が存在しています。「ヘルスケア議員懇話会」、「ヘルスケア顧問会議」などの支援を得て、建議・提言活動、業界基準向上認定活動、ロビー活動、業界・事業連携活動、啓発、普及推進活動、各種ヘルスケアイベントへの協力活動などを行っています。

――ヘルスケア産業と政治とのつながり、産業どうしのつながり、また一般消費者とのつながりをつくる橋渡し的な活動をされているのですね。

今西:はい。これまでの産業界に潜在市場としてしか存在しなかった様々なヘルスケアの成長企業が、日本ヘルスケア協会をインキュベーターとして続々と誕生することを期待しています。

――本日は貴重なお話をありがとうございました。

100年人生を支える健康づくり① 散歩で「体・心・頭」を活性化する
100年人生を支える健康づくり② 情けは人の為ならず
100年人生を支える健康づくり③ 頭の若さを保つ「本気の趣味」

【聞き手・まとめ:田中留奈(伝わるメディカル)、企画・製作:株式会社リッチメディア】